毎日暑いですね。
いかがお過ごしですか?
さて、先日京都市美術館へフェルメールを観に行って参りました。
今回来ていたフェルメール作品3点のうち、目玉は修復後世界初披露となる「青衣の女」。
不在の夫からのラブレターを読んでいる姿だとか。
どうして近くに夫がいないとわかるのかと言うと、
壁にかかる地図がその意味を暗示しているからだそうです。
私には彼女のお腹に新しい命が宿っているように見えます。
そして、落ち着いたブルーが遠くはなれた夫からの手紙を冷静にそしてどこか悲しげに読んでいる女性の姿に見えました。
次に「手紙を書く女と召使い」
光の魔術師と呼ばれるフェルメールらしい作品です。
個人的には召使いの表情がおかしくて、一心不乱にラブレターを書き続ける女性に呆れ返っているように私には見えました(笑)
それでも美しい光が差し込む窓の方に目が向いている事で明るい未来への希望を感じます。
最後に「手紙を書く女」
この女性は後ろにうっすらと描かれたヴィオラが示すように愛を綴っていると考えられるそうです。
音楽は愛を象徴するものです。
この作品で私が感じたのは、フェルメールの作品に度々登場する鋲のついた青い椅子、そしてテーブル上におかれた真珠により感じ取れる光の存在です。
机の左に置かれた箱の細工からも感じられます。
艶やかな美しさは、女性の美しさも強調しているように見えます。
フェルメール以外にも、ピーテル・デ・ホーホやヤン・ステーンなどの作品も。
特に当時のオランダの家族や生活を描いた作品は個人的に好みです。
ヤン・ステーンの「老人が歌えば若者は笛を吹く」
当時厳しかったオランダ社会において、”こうしちゃいけないよ!”と戒めた作品だとか。
子どもはお酒を飲んでるし、女性に至っては。。。!
更に愛を象徴する音楽を奏でる男性に対しては、愛に溺れてはいけないとでも言っているのでしょうか。
当時の人々の欲求を逆に垣間見る事ができて、人間らしくて面白いからこういう作品は好きです(笑)
全部で30数点しかないと言われるフェルメールの作品。
いつか全作品制覇したいな〜。
フェルメールからのラブレター展
京都市美術館 2011/6/25〜10/16
Bunkamuraザミュージアム 2011/12/23〜2012/3/14